お礼にワイン?ついついプレゼントの量も増えそう。1月6日のお話です。

お礼にワイン?ついついプレゼントの量も増えそう。1月6日のお話です。

イタリアでは1月6日は祝日です。Epifania(エピファニア)といって、日本語では公現祭となりますが、イエス・キリストが人の姿としてこの世に現れ、東方の三博士(賢者)が訪問した日とされています。キリスト教でも宗派によって微妙に認識が異なるようですが、イタリアでは1月6日とされています。 というわけで、6日はカトリックの祭日となるのですが、このエピファニアにはイタリアの子供たちが楽しみにしている理由が別にあります。実はこの日、Befana(ベファーナ)というお婆さんが良い子にプレゼントを配る日なのです。ベファーナお婆さんの特徴は黒いマント、とんがり帽子、とんがり靴、鼻もとんがっていて顔はしわだらけ・・・イメージとしては魔女に近いですね。サンタさんのようにプレゼントの入った袋を持ってホウキに乗って飛んできます。

ベファーナお婆さんはプレゼントを靴下に入れるので、子供たちは靴下を用意して眠りにつきます(なんだかサンタさんに似ていますね)。プレゼントとは子供たちの大好きなキャンディー、チョコレートといった甘いお菓子。お菓子だけではなくオモチャもあったりします。でもベファーナお婆さんは良い子だけにプレゼントするのです。悪い子には炭を靴下に入れるので、子供たちは目を覚ますとドキドキしながら靴下の中を覗きます。実は炭のように見えるお菓子もあり、これが好きという子供たちもいます。

carbone

(炭のように見えるお菓子ですよ!!)

このベファーナお婆さんの話は民間伝承のように思われがちですが、実は三博士の話と関連があります。この三博士が誕生したばかりのイエス・キリストを探しに行く途中で道を尋ねるために最初に寄った家に老老婆がいました。この老婆はイエス・キリストのいる所まで三博士に同行することを断ったのです。後で自分の過ちに気付き、三博士を追いかけたけれども見つけることができず、その後悔から「もしかしたらこの子供が幼いイエス・キリストかもしれない」と思いながら子供たちにプレゼントを配るようになったそうです。これが由来となって、エピファニアは子供にプレゼントを配るという風習が広まったようです。

ベファーナお婆さんに「プレゼントありがとう」と感謝するために、靴下と一緒にワインをグラス1杯用意したりするところもあるようです。ベファーナお婆さんは大好きなワインを飲んで、プレゼントを置いて去って行くというわけです。ベファーナお婆さん、飲み過ぎにはご注意を!

 

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